【江東区深川の子育て事情①】保育園の待機児童数

住み替えを検討しているエリアの保育園にお子さんが入園できるかどうかは、小さいお子さんを持つパパ・ママにとってとても気がかりだと思います。

特に東京23区は全国の中でも保活の激戦区ですので、ランキング上位の住みやすい人気エリアが子育てしやすいエリアとは限りませんので注意が必要です。

また、同一区内であってもエリアによって入園状況は大きく異なりますので、区全体の情報だけでなく、エリアごとの情報収集も欠かせません。

この記事では、江東区深川の子育て事情と題して区内および深川エリアの待機児童数の動向、今度の保育所の新設計画などについてご紹介します。

【1】減少傾向にある江東区の待機児童

東京都福祉保健局の「都内の保育サービスの状況について」(2020年7月29日発表)によると、2020年4月1日時点の江東区の待機児童数は14人となりました。

2019年4月1日時点の51人から37人減少しており、待機児童の比率(待機児童数÷就学前人口)は0.05%となっています。

これは、隣接区(中央区1.79%、墨田区0.78%、江戸川区0.62%)と比較してかなり少ない割合ですし、東京都全体の0.37%、23区平均の0.23%よりも低い数字です。

保育所の新設や既存保育所の定員数の見直しなどのさまざまな対策を実施してきた結果、前年度よりも定員が約1,300人増加したことも要因の一つとなっています。

【2】江東区の保育所新設計画

江東区のホームページでは2022年4月に開設予定(2021年6月17日時点)の保育所について情報が掲載されています。

江東区内で新たに新設される保育所は、認可保育所が11ヶ所(うち調整中が5ヶ所)、認可保育園への移行が検討されているのが2ヶ所(うち調整中が1ヶ所)です。

当社が所在する江東区深川エリアでは、認可保育所の「(仮称)もんなかほうゆう保育園」が新設に向けて調整中となっています。

調整中も含めた11ヶ所すべてが稼働すると約700名強の定員数増となりますので、江東区が目指す待機児童0まではあと一息というところまできていますね。

【3】認可保育所以外の預け先の検討

認可保育園には定員(年齢別)があるため、選考基準を設けて入園に優先順位を付けているのはご存じのことと思います。

都市部になればなるほど認可保育園に入るのは難しいのが実態ですので、認可保育所以外のお子さんの預け先も念のため検討しておく方が良いでしょう。

・認可保育所以外のお子さんの預け先

認可保育所以外のお子さんの預け先は主に①認証保育所②居宅訪問型保育事業(待機児童向け)③その他があります。

①認証保育所

認証保育所は、待機児童の解消、通園負担の軽減などの保育ニーズに対応するために東京都が独自の基準で設置した保育施設です。

江東区民が江東区外の認証保育所を利用したり、他区民が江東区の認証保育所を利用することも可能です。

江東区には、34カ所の認証保育所(2021年5月10日現在)があり、深川にも「ハッピーマム福住」という認証保育所があります。

認証保育所は、認可保育所に比べて保育料が高額になるケースが多いですが、江東区では補助制度が整備されています。

住んでいる地域に、どのような認証保育所があるのか事前に調べておくことで、利用を検討した際に、スムーズに手続きができるでしょう。

②居宅訪問型保育事業(待機児童向け)

居宅訪問型保育事業は、認可保育園等の入園が待機になった0才児〜2才児のお子さんを対象に、ご自宅に保育者が直接訪問して保育を行うものです。

江東区が実施する待機児童緊急対策の一つとして2018年から実施されており、対象は江東区民のみとなります。

保育料は認可保育園などと同額となっていますが、対象となるお子さんの条件がありますので、江東区のホームページで最新の情報を確認するようにしましょう。…

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ウッドショック今後の見通しは?いつまで続く?詳しく解説します!②

前回の記事「ウッドショックとは?住み替えへの影響は?詳しく解説します!①」で、ウッドショックの定義、発生した背景・経緯・影響などについて解説しました。

今回はウッドショックの今後の見通し、中古マンション+リノベーション時の注意点について考えてみたいと思います。

【1】ウッドショック今後の見通し

ウッドショックによる木材価格の高騰、供給される木材の不足は、今後当面続くと予想されます。

林野庁が主催する木材需給会議(2021年3月開催)では、2021年7月〜9月期の輸入構造用集成材は前年同期比で−25%程度になるとしています。

また、2021年4月に行われた「国産材の安定供給体制の構築に向けた需給情報連絡協議会」(林野庁開催)の中で、日本木材輸入協会は「アメリカの住宅市場は低金利を背景に好況が続くとみられ、2021年中は輸入材の供給不足が続く可能性がある」としています。

【2】震源地アメリカの動向

ウッドショックが発生した要因の一つとしてアメリカの住宅需要の拡大があるというのは、前回の記事でもご紹介した通りです。

では、現在(2021年7月時点)のアメリカの状況はどのようになっているのでしょうか?

アメリカにおける木材価格は、2021年の6月にこれまで高騰していた状況から一転し、木材の先物価格は前月比40%強の値下がりとなるなど、市況の風向きに変化が見られます。

その背景には、住宅価格やリフォーム価格があまりにも高騰したことで住み替えを控える動きが出てきていることがあります。

加えて、ワクチン接種が進んだことによる経済活動の再開で、お金を旅行などに使う割合が増加したこともその一因としてあるようです。

【3】ウッドショックはいつまで続くのか?

日本国内のウッドショックによる価格の高騰は、しばらく続くというのが大方の見方と言えそうです。

ただし、アメリカの木材価格が今後安定的に推移していけば早期に沈静化する可能性もありますので、引き続き注視していく必要があります。

現状(2021年7月時点)、日本国内では輸入材を調達できないという状況は脱却しつつありますが、国内の輸入材製品価格は上昇傾向にあり、しばらくは価格高騰の余波が続くものと思われます。

【4】中古マンション+リノベーションへの影響は?

ここでは、ウッドショックによる木材価格の高騰が、住み替えを検討されている生活者の皆さんにどのような影響を与えるのかについて考えてみたいと思います。

・「建築費の値上がり」と「納期の遅延」に注意!

生活者の皆さんへの直接的な影響として考えられるのは、「建築費の値上がり」と「納期の遅延」です。

前回の記事でもお伝えしたように、ハウスメーカー各社も少しづつ値上げに踏み切ってきており、今後の木材価格の動向次第ではさらなる値上げも予想されます。

また、施工会社の木材調達の動き次第では、納期の遅延や最悪の場合中止といったことも起こり得るでしょう。

ウッドショックに十分な対策をしていない業者に発注した場合、工事価格の値上げ、納期の遅延・中止などによるトラブルが発生するかもしれませんので注意が必要です。

リノベーションの場合、新築の木造住宅などに比べると木材の使用量は限られますので、影響は比較的小さいと言えます。
実際私どもの会社でも、リノベーションにおいて工期や費用面などにおいて、さほど影響は受けておりません。

とはいえ、当初の見積額よりも費用が増加する、工期が延長・中止されるなどの可能性はありますので、リノベーションの場合でも業者の選定は慎重に行う必要があります。…

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ウッドショックとは?住み替えへの影響は?詳しく解説します!①

ウッドショックと呼ばれる木材供給の停滞・価格高騰の影響が住宅業界全体に広がっています。

木材供給が停滞することで工期が遅延する、木材価格の高騰分を自社で負担したことで利益の減少・損失が増えたといったケースが徐々に増加しています。

原材料の価格上昇は、販売価格に転嫁されますので我々業者だけではなく、生活者の皆さんにも徐々に影響が広がっていくはずです。

そこで今回は、ウッドショックが発生した背景・経緯、どういった影響が出ているかについて解説します。

【1】ウッドショックとは?

ここのところ報道が増えているウッドショック(第三次ウッドショックと報道しているケースもあります)ですが、その背景は木材価格の高騰と物流の混乱が原因となっています。

・ウッドショックが起きた背景・経緯

2020年春頃のアメリカ・カナダでの木材減産と、コロナ禍によるアメリカや中国を中心とした住宅需要の高まりによって、需給のバランスが崩れ、木材の先物価格が高騰しました。

そこにコロナ禍による物流の活性化で貨物輸送用のコンテナが世界的に不足したことで、物流網に混乱が生じ世界的に木材の供給が遅滞。

結果として、木材価格の高騰と物流網の混乱(一説には2021年3月のスエズ運河での貨物船座礁事故も混乱に拍車をかけたようです)などが重なってウッドショックの発生に至ったのです。

・ハウスメーカー/パワービルダーの対応状況

ウッドショックによる影響が現れ始めたのは2021年の3月ですが、2021年の6月から価格への転嫁が大手ハウスメーカーを中心に目立つようになりました。

大手ハウスメーカーでは、建築費用(土地代除く)の1%程度の値上げを行っています。

パワービルダーでも木材価格の上昇を受けて調達ルートの変更・多様化や、海外産から国産の木材に切り替えるといった具体的な検討を開始しているようです。

【2】第二次ウッドショック(2006年)時の価格推移

今回のウッドショックが第三次と呼ばれていることは、先程述べた通りですが、過去のウッドショックでは、どういった価格推移をたどったのでしょうか?

ちなみに第一次ウッドショックは、北米での環境意識の高まり、マレーシアでの規制などで1992年〜93年頃にかけて木材価格が急騰したことを指します。

第二次ウッドショックは、当時BRICsと呼ばれた新興国、中でも中国の木材消費が急増したことで、供給量が追いつかなくなったことで発生した2006年〜2007年頃の価格高騰を指します。

ここでは、データが残っている第二次ウッドショック(2006年)について、輸入材の価格推移を見てみましょう。

・第二次ウッドショック時の価格推移

農林水産省「木材価格統計調査」によると、第二次ウッドショックでは、北洋えぞまつ丸太、北洋からまつ丸太などの輸入材の価格上昇幅が特に大きく、2009年まで高止まりが続いています。

以下の表は第二次ウッドショック期間中の輸入材の年度別平均価格を表したものです。

いずれも2007年は2005年の1.5倍程度まで価格が上昇していることがわかります。

価格の上昇は2006年の初頭から始まり、2007年にかけて加速、リーマンショックで住宅需要が落ちた影響で2008年の後半から2009年の前半にかけて徐々に下落していきました。

第二次・第三次ウッドショックは、背景・社会状況も異なりますので一概に比較はできませんが、今後の木材供給量・需要・物流の正常化によっては、影響が長期化する可能性があると言えそうです。

【3】まとめ

ここまでウッドショックの背景・経緯、その影響について解説しました。

ポイントは以下の通りです。…

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オリンピックを経て変わりゆく江東区、そして深川

何かと話題の多い東京2020オリンピック。当社が所在する東京都江東区にはオリンピック会場10ヶ所が整備され、オリンピック12競技、パラリンピック8競技が実施される予定です。(2021年6月末現在)

ここ数年は、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて街の様子も変わり、江東区ならびに深川エリアの居住環境はさらに充実しているように思います。

この記事では、オリンピックを経て変わりゆく江東区深川をテーマに、江東区と深川の現状と未来についてご紹介していきましょう。

【1】閉幕後の江東区オリンピック会場の利活用

江東区内のオリンピック会場は湾岸エリアに集約されていますが、ここでは有明地区・海の森公園についてご紹介します。

・有明地区

有明地区には、既存の「有明テニスの森」に加えて、有明アリーナ・有明体操競技場・有明BMXコースなどが整備されました。

特に有明アリーナはオリンピック後も恒久施設として、区民・都民が文化イベントやスポーツを親しむ場として利活用される予定です。

有明地区は、オリンピック後を見据えた再開発計画が進行していて、住宅・商業施設・ホテルなどが整備されます。

エリア内には江東区立の児童遊園や保育施設、緑豊かな公園なども整備される予定ですので、江東区内に住む・働く子育て世帯にとっては利便性の向上などのメリットがありそうですね。

・海の森公園

海の森公園は、ごみや建設発生土で埋め立てられた埋立地で、公園自体の一般向け開園はオリンピック・パラリンピック閉幕後を予定しています。

東京都区部で最も広い公園となる予定の海の森公園は、海の森水上競技場としてカヌーやボートの競技会場、海の森クロスカントリーコースは馬術の競技会場として使用されます。

オリンピック後は、都民の憩いの場として、自然観察・キャンプ・スポーツを楽しめる場所として利活用される予定です。

少々アクセスが悪い場所ではありますが、一度訪れて散策などを楽しんでみたいですね!

【2】交通利便性の向上

オリンピックを誘致した当初は、江東区内湾岸エリアと深川・城東エリアの交通回遊性を高めるための南北交通強化が掲げられ、有楽町線(地下鉄8号線)や亀戸-新木場間のLRT構想などが検討されていました。

・有楽町線(地下鉄8号線)の豊洲~住吉間の延伸

有楽町線の延伸については、平成30年に国土交通省によって「事業性が高い」と認定され、整備効果や事業性に関する調査が続いています。

江東区は元々、都営新宿線・半蔵門線・東西線など、都心から江戸川区・千葉方面に伸びた東西の交通網は発達していましたが、南北の移動はバスが中心となっていました。

有楽町線が住吉まで延伸されることで、乗車率の高い東西線の乗客分散による混雑緩和、オフィスビルや商業施設の集積が進む豊洲・臨海副都心エリアへのアクセス向上による経済効果が期待できます。

残念ながらオリンピックの開催には間に合いませんが、江東区の深川・城東エリアの活性化につながる動きは今後も注目です。

※江東区ホームページ:地下鉄8号線(有楽町線)の延伸(豊洲~住吉)

・亀戸-新木場間のLRT(Light Rail Transit)構想

LRT構想も江東区の南北間交通の充実を目的としたもので、平成13〜15年に江東区が調査を行ったものの、現状では長期的構想という位置づけとなっています。

実現すれば、南北間の交流が活性化されることによる経済効果に加えて、明治通りの自動車交通量抑制による渋滞緩和・環境改善なども期待できることから、引き続き調査研究が行われています。

LRT構想は採算性の面で課題が多いため、実現の目途は立っていませんが、深川エリアに比べて城東エリアはさらに南北移動が難しいエリアとなっていますので、利便性の向上に向けて実現を期待したいですね。

※江東区ホームページ:亀戸~新木場間のLRT整備構想

【3】オリンピック開催による意識の変化

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失敗・後悔しないリフォーム・リノベーションのポイント

国交省が毎年実施している「住宅市場動向調査」。これは、国交省が住宅政策の企画立案の基礎資料とすることを目的に平成13年度から行っている市場調査です。

今回は、この住宅市場動向調査の結果から、リフォームに関する気になる実態を取り上げ、リフォーム・リノベーションを失敗・後悔しないための押さえておくべきポイントについて解説したいと思います。

※令和2年度「住宅市場動向調査」調査概要

・調査対象:全国で2019年4月~2020年3月に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯(リフォームのみ三大都市圏)

・調査数:3,794サンプル

・調査期間:令和2年9月1日〜12月14日

【1】再リフォームを行うケースが増加傾向

以下の表は、三大都市圏でリフォーム工事を行った住宅について、前回のリフォーム時期を聞いたものです。

引用元:国交省「住宅市場動向調査」(令和2年度)

「初めてのリフォーム」という人が36.5%で最多となっていますが、その割合は直近5年間で減少傾向にあります。一方、「前回のリフォームが5年以内」という人は26.2%で、こちらは逆に直近5年間で増加傾向にあります。

この理由について、同調査結果では触れられていませんが、以下のリフォーム工事の内容に関する調査結果から仮説を立ててみました。

以下の表は、リフォーム工事の内容について、回答割合が高い項目を抜粋して直近5年間の調査結果の推移を見たものです。

引用元:国交省「住宅市場動向調査」(令和2年度)

上位項目の多くは直近5年間で減少傾向にありますが、唯一「冷暖房設備等の変更」だけが増加する傾向にあり、平成28年度の19.5%から令和2年度には30.3%まで上昇しています(グラフ紫色の線)。

これらの結果を踏まえると、5年以内に再度リフォームを行う割合が増加する傾向にあり、その工事内容の一定数が冷暖房設備等の変更である可能性が高いと考えることができそうです。

【2】住生活空間の改善は実施判断が難しい

この仮説に基づいて考えていくと、失敗・後悔しないリフォーム・リノベーションの押さえておくべきポイントが見えてきます。

というのも、生活環境の改善(断熱・気密性の向上など)を目的としたリフォーム・リノベーションは、修繕などを目的としたリフォーム・リノベーションに比べて目に見えた効果を見出しづらいため、リフォームの実施判断を工事の高い・安いだけで判断してしまわれる方が多い傾向にあります。

価格の安い方を安易に選んでしまった結果、短いインターバルで再度リフォームを行うといったケースが増える傾向にあるのかもしれません。

【3】中古マンション+リノベーションで失敗・後悔しがちな5つのポイント

住み替え検討者の多くの方は、時間をかけて中古マンションの購入、リノベーション内容の検討を慎重に行います。しかし、インターネットを検索していただくと分かる通り、物件選びやリノベーションに失敗した、後悔しているといった事例を目にすることは、残念ながら少なくありません。

そこで、ここからは中古マンション+リノベーションで失敗・後悔しがちな5つのポイントと、それらを回避するためにどうすればよいかについて考えてみましょう。

①居住環境の失敗・後悔談

・目の前に建築計画があり、日照に影響しそう

・風通しが悪い

・上下階/隣戸の生活音が気になる

②物件の立地に関する失敗・後悔談

・夜は人通りが少なく、帰宅時の治安が不安

・朝は開かずの踏切があり、想定よりも通勤に時間がかかった

・土日の近隣道路の渋滞がひどい

③間取りに関する失敗・後悔談

・収納のスペース/数が足りない

・動線が悪いため、家事が非効率

・リビングが広すぎて冷暖房が非効率

④金銭面や資金計画に関する失敗・後悔談

・想定していたよりも、購入・施工・メンテナンスなどに費用がかかってしまった

・引っ越し業者の繁忙期と引っ越しが重なったため転居費用が高くなった

・資金計画に余裕がなく、我慢することが多くなってしまった

⑤業者選びに関する失敗・後悔談

・大手の施工会社に依頼したら相場よりも費用がかかった

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コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由③「住環境の充実」

前回、前々回と「コロナ禍でも都心居住のニーズが高い理由」について解説してきました。

コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由①「伸び悩むテレワーク導入率」

コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由②「低金利と資産性」

今回はその第三弾として「住環境の充実」について解説したいと思います。

外出自粛による「イエナカ時間」の増加によって、自宅の住環境を充実させたいというニーズが高まり、現住居からの住み替えを希望されるお客さまが増えています。

【1】「イエナカ」時間の増加で住まいの改善意識が向上

Roomclip住文化研究所の調査「新型コロナで変わった暮らしと住まい」では、以下のような調査結果が公表されています。

・コロナをきっかけで新設/改善したスペースがある:64%
・新設/改善したスペースは?「食品のストックを収納するスペース」:23%(最多)
・整理収納に関して取り組んだことは?「収納スペースの見直し」:52%
・在宅ワークはどこでしていますか?「ダイニングテーブル」:41%(最多)

在宅勤務・学習が増加し、室内の滞在時間が長くなったことで、これまで気にしていなかった室内環境に関するさまざまなニーズが顕在化していることが分かる調査結果と言えるでしょう。

このような「住まいの課題」を解決する手段として住み替え(中古マンション+リノベーション)を当社にご相談いただくケースが増加しています。

【2】リノベーションで生まれた在宅ワークスペース(当社事例)

コロナ禍以前のお客さまにおいては、交通・生活利便性の充実度(駅徒歩分数や近隣商業施設など)をより重視しているというお客さまが多かったのですが、昨今では遮音性・日当たり・通風といった室内環境をより重視されるというお客さまも増加しています。

以下でご紹介している当社事例は、コロナ禍でオフィス勤務からテレワークにシフトされたお客さまのケースで、倉庫として使用していたご自宅のスペースをワークスペースに改修し、オフの時間にはご友人を招くことができるスペースとしても活用したいとのご要望に対応させていただいたものです。

森下の住宅 * WORK SPACE
https://reform.trustory.jp/work-item/work2/

当プロジェクトでは、当社と江東区深川(当社主要商圏)在住の建築家がコラボし、お客さまとのお打ち合わせを重ねる中で、その想いやご希望を十分に理解し、施工させていただきました。

ポイントは、外気に触れる室内の壁に外装材の金属板を利用して断熱性を高め、天井部を抜くことで空間を広く感じられるように工夫し、従前は倉庫という無機質で冷たい印象だった空間が、快適性の高い多目的空間へと生まれ変わった点にあります。

お施主様が書いたnoteの記事を読む

中古マンションの購入+リノベーションであれば、その空間をお客さまのご要望に合った世界に一つだけの住まいとして生まれ変わらせることが可能です。

これは空間だけでなく住宅設備も同様で、とりわけ、分譲住宅に比べて住宅設備が充実していない賃貸住宅にお住まいのお客さまにおいては、現在の賃料と同程度の月々のローン返済額で中古マンションの購入+リノベーションができるため、お問い合わせ・ご相談いただくケースが増加しています。

<その他事例>…

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コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由②「低金利と資産性」

前回の記事『コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由①「伸び悩むテレワーク導入率」』で、テレワークの普及によって郊外居住のニーズが高まったものの、ご自身やご家族それぞれのライフスタイルを考えた結果、都心に回帰する動きが出てきているということを解説しました。

今回も「コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由」について、前回のテレワークの普及という観点に加えて、「住宅ローンの低金利」「都心の資産性」といったポイントで解説します。

【1】月々の支払い負担が低金利によって軽減

住宅ローンの低金利は、コロナ禍以前からの傾向ではありますが、都心回帰の流れを後押しする要因の一つとなっています。

当社のお客さまにも初めて住宅を購入される一次取得者の方が多数いらっしゃいますが、そういったお客さまは、現在の賃料と月々の住宅ローンの支払いを比較して住宅購入をご決断されることが一般的です。

この支払額を比較検討するにあたって、住宅ローン金利が大きく影響します。例えば、4,000万円の中古マンションを頭金1,000万円で購入したケースの金利別総返済額を以下にまとめてみました。

金利 月々の返済額 総返済額
1.36%(※) 9 万円 3,773 万円
2% 10 万円 4,174 万円
3% 11.6 万円 4,850 万円

(独)住宅金融支援機構のフラット35ローンシミュレーター(https://www.flat35.com/simulation/simu_01.html)で計算(元利均等返済、ボーナス割合0で計算)(※)フラット35全期間固定金利(2021年5月時点)

金利が上下することで、総返済額が大きく変動することがお分かりいただけるかと思います。2008〜09年頃にはフラット35の金利が3%超という時期もありましたので、金利差による総返済額に1,100万円程度の差があることになります。

月々の賃料と住宅ローンの支払額がほぼ変わらず、賃貸(1LDK)から持ち家(中古マンション、3LDK程度)に住める、ましてやリノベーションで新築同然となれば、一次取得者層が増加するのも自然なことと言えるでしょう。

【2】居住+投資を踏まえた「都心物件の資産性」を重視

中長期的な観点で「資産性の高さ」で都心物件を選んだという方も少なくありません。住まいを一生の大きな買い物と考えるよりも、欧米のように、ご自身・ご家族のライフステージに合わせて、その時々に最適な住まいに住み替えるという考え方が日本でも主流になってきています。

その場合、住まいを売却する際の価格や賃貸に出した場合の賃料を意識

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コロナ禍でも都心居住を検討されるお客さまが多い理由①「伸び悩むテレワーク導入率」

コロナ禍から1年が経過し、感染状況はまだまだ予断を許さない状況が続いています。

不動産・住まい探しのトレンドにおいては、コロナ禍によってテレワーク・在宅勤務が進み、地方移住や多拠点生活、ワーケーションといった言葉が一般化するなど、都心から郊外への人の流れが活性化するとの予想が広がりました。

しかし実際は、当社は東京都江東区深川周辺を主な商圏としていますが、深川のような都心に至近なエリアでお住まいを探す方がむしろ増えているというのが実感です。

そこで今回は、コロナ禍において都心居住を検討されるお客さまについて、なぜ郊外ではなく都心を選択されているのか、その背景も含めて考えてみたいと思います。

【1】伸び悩むテレワークの普及率

(株)リクルートが行った「全国就業実態パネル調査2021 臨時追跡調査」結果によると、2020年4月の1回目の緊急事態宣言下で増加したテレワークの実施率は32.1%でしたが、宣言解除後に18.1%に低下、2回目の宣言下では25.4%と伸び悩んでいます。政府が掲げる「出勤者7割削減」には大きな隔たりがある状況と言えるでしょう。

宣言下でテレワークを実施しなかった理由は、業種によって違いはあるものの「職場で認められていない」が最多(宣言1回目:56.7%、2回目:56.4%)、職場でテレワークが認められているが、対応できない業務のため」が次点(宣言1回目:40.7%、2回目:39.1%)となっています。

他の調査によれば、出勤したほうが仕事の効率が上がる、同僚や顧客とのコミュニケーションが深まるといった理由で、あえてテレワークを行わないという選択をする方も少なからずいらっしゃるようです。

緊急事態宣言下においても、テレワークを認めていない企業が多いこと、業務内容によってはテレワーク不可な職種があることなどに加えて、労働者自身が必ずしもテレワークに前向きではない現状を踏まえると、テレワークが広く一般化するためには超えなければならないハードルがいくつもあると言えるでしょう。

【全国就業実態パネル調査2021概要】
■調査対象:2019 年 12 月時点で 20~59 歳就業者で、かつ、「全国就業実態パネル調査 2020」「全国就業実態パネル調査 2020 臨時追跡調査」「全国就業実態パネル調査 2021」「全国就業実態パネル調査 2021 追加調査」のいずれも回答している人
■有効回収数:8,587 名
■調査期間:2021 年 3 月 4 日~3 月

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「新築」と「中古マンション+リノベーション」を比較!どっちがお得?

マンションの購入を検討している方の中には、新築・中古のどちらを購入すべきか迷っている方も多いことと思います。

昨今の都心の新築マンション価格は高騰・高止まりが続いていることに加えて、物件数も減少傾向にあり、選択の幅が小さい状況となっています。

そのため、価格面での優位性、選択の幅の大きさ、好立地などを期待して中古マンション(+リノベーション)を並行検討する人が増えています。

そこで今回は、新築・中古のマンションを並行検討する際、知っておきたいポイントとして、価格相場の比較と、それぞれのメリット・デメリット比較をしてみたいと思います。

【1】昨今の新築マンション事情

中古物件に対するイメージはここ数年でずいぶん変化してきましたが、それでもやはりマンションを買うのであれば、新築が良いという方もいらっしゃいます。

ただし、ここ数年はマンション建設の建材費用や人件費といったコストが上昇し、マンション価格は高騰、高止まりを続けている状況にあります。

都心の新築マンションは、もはや一般的なサラリーマンの年収で購入できる価格ではなくなっているため、割高感を少しでも軽減するために、一戸あたりの専有面積を小さくしたり、目に見えにくい部分でコストダウンを図っていたりといったケースも少なくありません。

またコロナ前の昨今は、都内の好立地の仕入れはマンションだけでなく、商業施設やホテルとの争奪戦が繰り広げられてきた関係で、好立地の新築マンションは以前に比べて減少傾向にあります。

こういった背景から、より条件を広げて希望の物件探しができるという理由で、新築マンションだけではなく、中古マンション(+リノベーション)を並行検討する方の割合が増加しているのです。

【2】新築・中古マンションの価格相場比較

では早速、新築マンションと中古マンション+リノベーションの価格相場を比較してみたいと思います。

■新築マンションの平均価格(東京23区)
→7,712万円(平均面積61.65㎡)
※引用:(株)不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向2020年」

■中古マンションの平均成約価格(東京23区)
→5,011万円(平均面積59.83㎡、平均築年数20.36年)
※引用:(公財)東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2020年度)」

■リノベーションの相場
→700〜1000万円(税込)程度
※工事内容や依頼する会社の規模によっても変わりますが、マンションのスケルトンリノベーション(約60㎡)であれば、上記の金額感となります。

価格・費用面で比較すると、仮にリノベーション費用を900万円としても、中古マンションであれば6,000万円弱となり、新築マンションと比較すると約1,700万円程の差が出ることになります。

【3】新築・中古マンションリノベーションのメリット/デメリット比較

では次に、新築マンションと中古マンション+リノベーションのメリット・デメリットを総合的に比較してみましょう。

■新築マンションのメリット
・専有部/共用部のいずれも清潔感があり、最新設備が整っている
・建物/設備の損耗がなく、耐用年数が長いため、修繕費用が少ない
・住宅ローンの審査が通りやすく、金利や借入期間も優遇される
・税金面でも優遇措置がある

■新築マンションのデメリット
・物件数が少ないことに加えて、販売経費を転嫁されるため、割高感がある
・完成前の場合、図面やモデルルームの情報で購入を判断しなければならない
・竣工前の場合、どのような人が隣人になるかわからない
・人気の部屋は抽選になることが多い

■中古マンション+リノベーションのメリット
・同じ条件であれば、新築マンションよりも価格を抑えることができる
・物件数が多いため、幅広い選択肢の中から選ぶことができる…

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マンションの耐用年数は何年?寿命が来たらどうなる?

お客さまから「マンションの耐用年数はどのくらいですか?」「建物が耐用年数を超えても住み続けられますか?」といった質問をいただくことがあります。近年、各地で震災が続いていますし、台風などによる自然災害の激甚化も進んでいますので、住まいの耐久性への関心が高まっているのだと思います。

そこで今回は、マンションの建物としての耐用年数について、「マンションはいつまで使えるのか?」について考えてみましょう。記事の後半では、「耐久性の高いマンションを選ぶための3つのポイント」についてもご紹介しておりますので、ぜひご参考にしてください。

【1】マンションの法定耐用年数とは?

マンションや戸建てなどの住宅には、法律で耐用年数が定められています。ここでいう「耐用年数」とは、減価償却資産として利用に耐える年数、「減価償却」とは、不動産などの固定資産の購入費用を耐用年数の期間内に分割して費用計上する会計処理のことを指します。

こういった会計処理の際に必要になるのが法定耐用年数なのですが、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建物は47年と定められており、多くのマンションはここに含まれます。ちなみに木造・合成樹脂造は22年、木造モルタル造は20年と定められています。

【2】「法定耐用年数=寿命」ではない

法定耐用年数の47年が経過したからといって、直ちにそのマンションに居住できなくなるというわけではありません例えば、1920年代に建設された同潤会アパート(鉄筋コンクリート造)は2000年代に取り壊されるまで築80年前後まで実際に居住用として利用されていました。法定耐用年数はあくまでも税法上の目安で、実際の建物の耐久性とは乖離があると言えるでしょう。

【3】マンションの耐久年数は推計68年

国土交通省が2013年にとりまとめた「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書には「固定資産台帳の滅失データを基に、区間残存率推計法を用いて、家屋の平均寿命(残存率が50%となる期間)を推計した結果(2011年調査)、RC系住宅は68年(小松幸夫(2013)「建物の平均寿命実態調査」)と記載されています。

しかし、上述した同潤会アパートのように築68年を超えて居住用物件として利用されている例はありますし、アメリカなどでは、築100年を超えるような物件がざらにあります。住居はDIYで修繕や改装を重ねて住み心地を良くしていくことで、自宅の資産価値を高めていくという考え方が根付いていることが背景にあるのです。

私も数年前にアメリカ・シアトルまで行って、現地の不動産エージェントに案内してもらいながら実際の目で学んできましたが、築年数がいくら古い物件でも修繕や管理が行き届いている物件が多く、現地のエンドユーザーの判断基準も、築年数を気にするというよりも、今までの修繕履歴の中身を気にしているようでした。

こういったことを踏まえると、マンションの耐用年数・寿命は、建物の材料よりも建物の使い方や管理によって変わっていくと捉えた方が実態に合っていると言えるでしょう。

【4】マンションの耐久性を理解するための重要な3つのポイント

では、実際に中古マンションを購入するのにあたって、マンションの耐用年数や寿命を判断する上で重要なポイントは以下の3点となります。

①管理状況

②構造

③立地条件

以下、順を追ってご説明します。

(1)管理状況

マンションの耐久性を高めるためには、日常的な建物の管理に加えて、長期的な修繕計画が適切に運用されているかどうかが重要になります。

というのも、定期的にマンション共用部の補修や保護剤の再塗装などを行わないと、マンションを覆うコンクリートの劣化が進みます。コンクリートの劣化によって、その内部の鉄筋部分が錆びたり、腐食を起こしたりすると建物の耐久性は一気に低下します。

近年のマンションの大半は管理体制が整っていますので、こういった劣化に対する長期修繕計画が組まれていることが一般的です。中古マンションを内見する際には、長期修繕計画書を確認し、記載されている将来の修繕工事等の計画、工事に必要な金額などを確認するようにしましょう。

(2)構造

マンションの構造については専門的な知識が必要となりますが、簡易的な見極め方法として住宅性能表示制度を確認することをおすすめします。

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